VI.秘密情報網の運営方法

1.秘密情報網

 一般的には、軍人10名当たり1名の秘密情報員が存在する。小隊の場合、3〜4名の秘密情報員がおり、師団級、軍団級、人民武力部係線の部署には、2〜3名の情報員が存在する。情報員は、互いに知らされておらず、担当保衛軍官又は保衛指導員の秘密指令を受けて活動する。

 高級軍官(単位責任者)、少将以上の将領の場合には、主として運転手、副官が秘密情報員の任務を遂行し、軍官の家族の中にも互いに監視するように秘密情報網が組織されている。

2.秘密情報員の任務

 保衛軍官の指示により、自己が勤務する部隊内の兵士、軍官、将領の中で提起される否定的資料(金日成・金正日の思想反対、権威毀損、北朝鮮体制の誹謗・中傷、大韓民国の賞賛・宣伝、国家物資及び軍事物資窃取、軍事規律違反行為等)を時期別に総合して報告する。この他にも、軍官、将領の人脈関係を具体的に総合報告する。

3.情報資料作成及び伝達方法

ア.作成方法

 徹底して客観的な資料でなければならない原則があり、自己の考え又は解析を付けてはならない。情報資料には、いつ、どこで、誰が、どんな言葉と行動を行ったのかを書き、事件当時一緒にいた者の名前と主発言者、補助発言者の言葉を簡単明瞭に書かなければならない。兵営生活を行う兵士にあっては、情報資料を作成する場所と時間を探すことは極めて難しい。主として、化粧室に行く時間、夕方の自由時間(TV聴取、故郷に手紙を書く時間)、他人が眠っている時間、直日勤務に就く時間等を活用する。(直日勤務とは、一種の当番任務として24時間小隊又は分隊から離脱し、気象信号・食事信号伝達等の指揮・統制業務を補佐する任務を受け持つことで、直日勤務は、数名が遂行するためにこの一日は、相当な自由時間がある。)

 情報資料を記録したメモは、他人に発見されてはならない。不注意でメモを落とし、他人により発見される場合にも誰が作成したのか分からないようにしなければならない。このため、書体を自己の書体で書いてはならず、名前は仮名を必ず書く。作成した情報資料メモは、タバコの形で巻くか、又は小さく折り軍服上衣の襟の下、ズボンのベルト等の自己にだけ分かるように破って作っておいたところに保管する。(このような方法は、兵士である場合に使用する方法であり、軍官は、ここまで隠密な方法を使用しない。)

イ.伝達方法

 保衛軍官(又は保衛指導員)と約束した秘密場所に情報資料をメモを持ってきて置く。目標物となり得る木の下、山又は谷川にある岩穴の中か石の下等がこのような秘密場所に利用される。直接伝達する方法がある。これは、秘密接線場所において短い時間内に会い、伝達することである。兵士である場合には、就寝後の時間を主として利用する。体が痛むことを口実にして、軍医所に治療を受けに行く機会に伝達することもある。保衛軍官が重要な指令を与える必要がときには、公開的に中隊を訪問、兵士を何名かずつ呼んで談話する機会を用意し、このとき秘密情報員に緊急指令を与える。軍官である場合には、情報資料を伝達する時間、場所、方法の選択が士兵の場合ほど難しくない。

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最終更新日:2003/05/01

 

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